
ガソリン式のストーブ。Peak1です。
この「Peak1」を購入したのは、もう20年も前。当時使っていたガスカートリッジ式のストーブは恐ろしく性能が悪く、夏はともかく冬などはとても使えたもんじゃなかった。ガスカートリッジを湯煎状態にして暖めながら使ったりしてたが、そのためにもう一台ストーブが必要! などという本末転倒な状況だった。おそらく、当時もいい製品はあったのだろうけど、「ガスはいまいち!」と脳にすりこまれてしまっていた為、迷うことなくガソリンのストーブを購入。これが快適キャンプ生活の幕開けだった。
とにかく、暑かろうが寒かろうが山だろうが雨だろうが、その火力は圧倒的で、大人数分のパスタを作る大鍋でもストレスなくサッと沸かしあげる。長時間使っても安定した炎。
プレヒートやポンピングがめんどくさい? ぜんぜんそんな事ないよ。
もちろん自転車レースの遠征キャンプにもフル活躍。
18年間もの間、ノーメンテナンスで使い続けた。
一昨年前は都合により一度も使わずに終了。(燃料満タン状態で保管。これで助かった!)
そして去年、あの「東日本大震災」がやってきた!
ライフラインは全てストップ。それどころか道路、鉄道、航路すべて寸断。
物流が途絶えたため、商店もすべて閉まったまま。いきなり山奥のキャンプ場にきてしまったような状態だ。
幸いにもキャンプ用品がすべて無事だったので、不謹慎ながらそこそこ楽しい家内アウトドア生活を満喫。周りでは「アレが無くて大変。」「コレが無くて大変。」といった声が聞かれたが我が家ではなんのその。米と水と火さえあればなんとでもなるよ。
情報が無く、ガスも電気もいつ復旧するのか全くわからない状態だった為、とにかく燃料系は温存。大火力、長時間を要する料理にPeak1を使用。そんな事にはならなかったけどいざとなったら普通のガソリンでもいけるぜ!
しかし、さすがに20年選手。あちこち微妙に怪しい。最初、ポンピングが全くできなかった為、応急的にヒゲソリのメンテナンス用の油を使って復旧。火が多少赤いのは我慢しよう。
玄関先でハンゴウでゴハンを炊いていたところ、近所のバーサンがやってきて、「ハンゴウで米炊けるなんて、若いのにえらいね。」などとおっしゃる。
いやいや、ぜんぜん若くなくて、もうすぐ50なんですけど。でもまあ、バーサンからみれば子供みたいな年齢か。で、そのバーサンが、「米を持ってくるから炊いてくれないか」と言う。「いやー、バーサンなら鍋だってヤカンだって炊けるでしょ。年の功で。」と言っても、「そこをなんとか。」と。
あっ、そうか、腕の問題じゃなくて火が無いのか。という事で土鍋(一番大きそうだったので)で炊飯。大変喜んでいただきました。ちなみに、このゴハンでオニギリが作られ、近所に配られたようで、二次的に感謝の言葉をいただきました。
そんなサバイバル生活も数日で改善されたので(ガスは長期にわたってダメだったけど、電気が復旧した為)、この機会にPeak1をメンテナンス、と思い立ったが、よくよく見ればかなりの老朽化してる。タンクは鉄製だがパーツは真鍮製の為、オーバーホール時にポキっといきそうで躊躇。まあ20年も使ったし、震災も乗り越えたし、なんといっても最後に大勢の人に喜んでもらえたし、Peak1もさぞ嬉しかろう。と言う事で、これをもって引退していただく事としました。
お疲れさまでした。
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